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【これでわかる!】ヴァイオリン、ヴィオラなどの4弦楽器の違いや特徴。

オーケストラや室内楽で使われる弦楽器には、
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの4つがあります。
一見、弾ける音域や楽器の大きさのみが異なるようにも見えますが、
細かいところでその他の違いがありますので、
ここではこれらの楽器の共通点と違いについて見ていきましょう。

4つの楽器の成り立ち

ヴァイオリンは16世紀初頭に登場したと言われます。
今でも古楽の演奏に使われるヴィオラ・ダ・ガンバがその起源だと誤解されることも多いですが、
ヴァイオリンはヴィオラ・ダ・ガンバとは異なる系統で生まれており、
その起源はイスラム圏のラバーブという楽器だと言われます。
ヴィオラ、チェロは、ヴァイオリンの音をより低くするために生まれた楽器であるのに対し、
コントラバスの起源は、前述のヴィオラ・ダ・ガンバにあると言われます。

楽器の構造

ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスともに
全体の構造はほぼ同じです。

胴体

胴体は表板、裏板、側板で構成され、中は空洞ですが、
魂柱という小さな円柱状のパーツで支えられています。
弓を使うのに邪魔にならないようにということからひょうたん型をしていた古楽器の名残で、今も中央にくびれがあります。
通常、表板は松、裏板・側板は楓で出来ています。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスと
低い音になるにつれて楽器が大きくなり、板の厚みも厚くなります。
魂柱はその字のとおり楽器にとって重要な役割を果たすパーツです。
弦を弾いたときに弦から駒、駒から表板に伝わった音の振動を魂柱がさらに裏板に伝えます。
また、弦楽器の表板には響孔が左右対称に開いており、ヘルムホルツ共鳴(口が開いている容器を共鳴させることで音が鳴る仕組み)を起こさせる仕組みとなっています。この孔はアルファベットのfの形のようでもあるため、f字孔とも呼ばれます。

弦と指板、駒

胴体の中央には黒い指板が配置されています。
指板は中央の胴体に固定された棹に載っています。
弦を指板の上で指で固定することにより音の高さ・音程が決まることになります。
指板はつねに弦がこすりつけられる部分となるため、硬い黒檀がつかわれます。見た目には平に見えますが、実際にはわずかな反りがあり、これによって弦がおさえやすくなっています。
弦はテールピースからペグに向かって張られ、
中央にある駒とペグの間の距離により弦1本それぞれの基準となる音が決まります。
ペグをまわすことで弦を張るほど音は高くなり、ゆるめるほど音は低くなります。
よって楽器を弾く前には必ず調弦を行い、弦の張り具合を調整して
基準となる音(解放弦)が正しい音程で鳴るようにしておく必要があります。
弦は現代においては殆ど金属で作られています、
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロは4弦ですが、
コントラバスには5弦のものもあります。

弓は楽器の一部ではありませんが、楽器本体と対で使うものですのでこちらで説明します。
弓を使わないピチカートという奏法などもありますが、
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスはいずれも
通常、弓で弦を擦って音を出します。
弓は、適度にカーブさせた木製のスティックに馬の毛を張って出来ています。
弓のスティック部分の素材としては、ブラジル産のペルナンブコが究極の材料と言われる他、アイアン・ウッド、ビーチ、スネイク・ウッドなどの硬木がつかわれます。
弓に使われる毛は、ヴァイオリンで170本前後、コントラバスで300本前後、と楽器が大きくなるほど本数も増えます。
弓の毛に松脂(まつやに)を塗ると適度な摩擦が生まれ、音色が安定します。
弓は張り続けると劣化することから、演奏のときのみ張り、その他の時は緩めておきます。
弓の大きさや太さ、重さはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスとでは異なります。
音が低い楽器ほど弓の長さは短くなり、また、重くなります。

ヴァイオリン・ヴィオラとチェロ、コントラバスの構造上の違い

このようにヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスは
ほぼ同じ構造で主には大きさが違うのみですが、弾く姿勢にも関係して異なる部分もあります。
ご存知の通り、比較的小さいヴァイオリンとヴィオラは肩と顎の間に楽器をはさんで弾きます。
楽器の厚さは顎と肩の間の幅よりも薄いことが多く、顎の下にはさむのは難しいため、肩当てを補助としてつけて使うことも多いです。
他方、チェロの場合、楽器を足で挟み、座って楽器を弾きます。このことから、チェロの下部にはエンドピンと呼ばれる棒がついており、地面にその棒を突き刺して楽器を支えます。
コントラバスも縦に楽器を構え、立って、もしくはスツールに座って演奏します。このため、高さを調整できるエンドピンがついています。
エンドピンはカーボンファイバーやチタン、タングステン等で出来ています。

弦楽器における分数楽器

弦楽器はピアノ等と異なり、こどもの小さな体にあわせて分数楽器身体の小さい人に向けて作られた楽器)が存在します。
例えばヴァイオリンの場合、
3/4、1/2、1/4、1/8、1/16、1/32 などがあり、中学生ぐらいになるとやっとフルサイズのものを用いるケースが多いです。
ただし、ヴィオラはヴァイオリンとよく似ていることもあり、
幼少時は通常ヴァイオリンからスタートするため、
ヴィオラの分数楽器はそれほど一般的ではありません。

弦楽器で良い音を奏でる要素

弦楽器は安いもので1万円、高いものでは億単位となってきます。また、楽器本体だけでなく、弓も重要な位置づけであるため、プロとなると弓にも相当な金額をかけることになります。
良い音楽を奏でるには奏者の技術や表現力が必要であることはもちろんですが、良い音を出すための要素は楽器や弓、その他の道具・各パーツそれぞれにあります。

楽器本体の木の種類

弦楽器には通常松・楓が使用されますが、同じ種類であっても産地によって、また、その木それぞれで個性があり、また、乾燥にかける年月なども楽器の音に影響します。古いヴァイオリンには現在手に入らない貴重な木材が使用されていたり、しっかり乾燥しているなどの理由で音色に深みがあるものも多いと言われます。

楽器本体の製作技術や構造

表板・裏板の削り方やネックの作り方、塗装の仕方など、細かな仕事が全て音を左右します。ヴァイオリンの製作者で特に有名なのは、「ストラディバリウス」と「グァルネリ・デル・ジェス」です。

弓の素材、制作技術や構造

18~19世紀に活躍した「トゥルト」は「弓のストラディヴァリウス」と呼ばれます。
弓は楽器本体と同じぐらい奥深く、1本数百万円~数千万円のものも珍しくありません。

弓の毛

弓本体だけでなく弓の毛も音を決める要素です。弓に張る毛は消耗品であるため、定期的に毛替えをする必要があります。弓毛は馬の毛で出来ていますが、種類は多数あり、毛の量や長さなども含めて音に影響します。

弦もまた消耗品で、その寿命は3カ月から半年ほどと言われます。弦は、その芯の素材によって、スチール製、ナイロン製、ガット製(羊の腸)などがあります。ガット弦が人気ではありますが、高価でもあります。

松脂

摩擦をおこすために弓毛に塗って使うのが松脂です。これを弓毛に塗ると、無数の細かい刻み目ができ、この刻み目と弦がこすれあって摩擦が起きます。この松脂も音色や弾き心地に差を与えます。ヴァイオリン用の松脂とチェロの松脂とではまた異なります。

弦楽器のケースについて

以上のように、楽器や弓には非常に高価なものもあり、楽器はかなり慎重に扱う必要があります。非常に高額な楽器や弓には保険がかけられていることもしばしばあります。また、破損することが無いよう、ケースも丈夫なものとすることが多いです。
最近は、軽くて丈夫と言われるカーボン製やグラスファイバー製のものが人気です。

以上、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスに共通の事項を見てきましたが、以下では、それぞれの楽器についてもう少し詳しく見てみましょう。

ヴァイオリンについて

ヴァイオリンの弦の並び方

ヴァイオリンの弦は、E線(えーせん)、A線(あーせん)、D線(でーせん)、G線(げーせん)、と並んでいます。
E、A、D、Gとはドイツ語のドレミファソラシドの呼び方(ラのAから始まってアルファベット順)で、つまり、弦を何も抑えずに弦を鳴らすと、ミ、ラ、レ、ソと音が鳴ります。
バッハの有名な曲「G線上のアリア」とは、このG(ソ)の弦のみで弾くことのできる曲です。

ヴァイオリンの音域

ヴァイオリンの音域は一番低い音がG線の解放弦(何も指を抑えない状態のこと)のソの音です。これはト音記号で言うと、五線譜の下にはみ出た一番最初のソにあたります。
また、高音は理論的にはいくらでも高く出すことができます。ヴァイオリンの指板の上におく左手のポジションは、第一ポジションから始まり、自分自身に一音近づかせるにつれて、第二ポジション、第三ポジションと呼ばれます。例えば、第十ポジションに左手を置いた場合、E線上では、ト音記号の五線譜の一番上のラの音が一番最初の音となります。
その他、フラジオレットという奏法もあり、これは、弦を指板まで抑えず、軽く触れる程度として、触れた箇所を節とする倍音を鳴らすことができます。
ヴァイオリンの楽譜はト音記号で書かれることが殆どです。

ヴァイオリンの弾き方

左肩に楽器を乗せ、あごと肩(肩当て)の間に挟み込み、左手をネックに添えつつ、指板上で弦をおさえて音程を定めます。右手に、指が突っ張らないような形で弓を持ち、指板と駒の間にある弦の部分をひくことで音を出します。
弦をはじくピチカートは、弓を持つ右手で行うことが普通ですが、パガニーニの曲など、一部左手でピチカートをし、右手で弓で弾く、という奏法もあります。

ヴァイオリンの音色

ヴァイオリンの音色は弦楽器の中でも高音で華やかであり、音も通りやすいため、メロディを奏でるのに適しています。

ヴァイオリンで演奏する曲の種類、位置づけ

上記のようなヴァイオリンの特徴から、ヴァイオリンの曲としては、ソロの他、ピアノとのデュオ、チェロやヴィオラなどの弦楽器とあわせたデュオ、トリオ、カルテット、クィンテット、ゼクステットなどの室内楽はもちろん、オーケストラやヴァイオリン協奏曲など、様々なジャンルで主役を演じることが多いです。
ヴァイオリン協奏曲で有名なものを挙げるならば、メンデルスゾーン、シベリウス、チャイコフスキーのものなどです。
また、クラシック音楽以外にも、アイリッシュ・フィドルやジャズ・ヴァイオリンなどにも使われます。

ヴィオラについて

ヴィオラの弦の並び方

ヴィオラの弦は、A線(あーせん)、D線(でーせん)、G線(げーせん)、C線(つぇーせん)、と並んでいます。
弦を何も抑えずに弦を鳴らすと、ラ、レ、ソ、ドと音が鳴ります。

ヴィオラの音域

ヴィオラの音域は、人の声に一番近いと言われます。一番低い音がC線の解放弦のドの音です。これはヘ音記号で言うと、五線譜の一番下のドの音にあたります。
ヴィオラの場合、音域が高すぎると音程が不正確になり、甲高くなってしまうという特徴があり、高音域を弾くには不向きです。
ヴィオラの楽譜は、ハ音記号(アルト記号)で書かれることが殆どですが、高音部が出てくるとト音記号で書かれることも多くあります。

ヴィオラの弾き方

ヴィオラの弾き方はヴァイオリンと同様です。左肩に楽器を乗せ、あごと肩(肩当て)の間に挟み込み、左手をネックに添えつつ、指板上で弦をおさえて音程を定めます。右手に、指が突っ張らないような形で弓を持ち、指板と駒の間にある弦の部分をひくことで音を出します。

ヴィオラの音色

ヴィオラの音色は、ヴァイオリンよりも深く落ち着いた雰囲気の音が出ます。明るく華やかなヴァイオリンや低音の迫力のあるチェロと一緒に弾く場合や、管弦楽の中においてはヴィオラの音は目立たないことも多いですが、この音色に惹かれる人も多いです。

ヴィオラを演奏する曲の種類、位置づけ

ヴィオラはその音色や演奏の難しさから、19世紀にはいるまでは独奏の楽器としてはあまり認められず、オーケストラや室内楽の中で中音部を担当する楽器でした。ただし、高音部のヴァイオリンと低音部のチェロ等に挟まれ、重要な役割を担うため、他のパートの演奏を一番注意深く聴いているパートとも言えます。
また、19世紀以降は独奏楽器やコンツェルトの対象としても捉えられるようになり、マックス・ブルッフや、パウル・ヒンデミットなどがヴィオラの曲をたくさん創っています。

チェロについて

チェロの弦の並び方

チェロの弦はヴィオラと同様、A線(あーせん)、D線(でーせん)、G線(げーせん)、C線(つぇーせん)、と並んでいます。
弦を何も抑えずに弦を鳴らすと、ラ、レ、ソ、ドと音が鳴ります。

チェロの音域

チェロの音域は一番低い音はC線の解放弦(何も指を抑えない状態のこと)のドの音です。これはヘ音記号で言うと、五線譜の下にはみ出た一番最初のドにあたります。
また、高音域は、手を伸ばし、駒に近いポジションに近づけることで5オクターブ程度まで音を出すことができます。また、フラジオレットを使うことでさらに数オクターブ高い音、つまり、ヴァイオリンと同じ音域の音を出すことができます。
チェロの楽譜は通常ヘ音記号で書かれますが、高い音については、ハ音記号やさらにト音記号で書かれる部分もあります。

チェロの弾き方

椅子に座って脚を開き、左右の脚の間に楽器の胴体の下半分をはさむようにします。棹は奏者の顔の左側にくるように構え、左手で指板の上の弦をおさえて音程を定めます。弓は、ヴァイオリン同様、突っ張らないように持つ必要がありますが、その持ち方はヴァイオリンとは異なります。

チェロの音色

チェロは楽器の大きさと音域から、暖かく豊かな音色がします。ヴァイオリンと張り合うことのできるレベルの迫力ある音が出ます。

チェロで演奏する曲の種類、位置づけ

チェロはオーケストラや室内楽の中で、他の楽器を支える重要な低音部の役割を担う一方、多くの作曲家がチェロの独奏曲やコンツェルトを創ってきました。古くは、バッハの無伴奏チェロ曲やハイドンのチェロ協奏曲が有名な他、ドヴォルザークやエルガーのチェロ協奏曲、サン・サーンスの「動物の謝肉祭」の「白鳥」など、枚挙にいとまがありません。

コントラバスについて

コントラバスの弦の並び方

コントラバスの弦は、G線(げーせん)、D線(でーせん)、A線(あーせん)、E線(えーせん)、と並んでいます。
弦を何も抑えずに弦を鳴らすと、ソ、レ、ラ、ミと音が鳴ります。

コントラバスの音域

コントラバスの音域は一番低い音はE線の解放弦(何も指を抑えない状態のこと)のミの音です。これはヘ音記号で言うと、五線譜から下にはみ出したミの音をさらに1オクターブ低くしたものに相当します。
また、コントラバスもチェロと同様、かなり高音域を弾くことができるものの、実際には弓の重さや弦の太さから、弾くのはかなり至難です。

コントラバスの弾き方

コントラバスは立って、または、背の高い椅子に座って弾きます。いずれにしても、楽器の横に左半身を添わせ、左足や腰で楽器を支えます。チェロと同様、左手で指板の上の弦をおさえて音程を定めます。また、弓の持ち方は、チェロと同様のフランス式の持ち方と、親指が上に来るドイツ式の持ち方などがあります。
コントラバスにはピチカートを弾くシーンが多数ありますが、その他、ジャズなどでは弦を引っ張り垂直に離して音とスラップ音(平手の音)を同時にならせるスラップ奏法などもあります。

コントラバスの音色

コントラバスの音域はかなり低い為、単独で弾くと音が不明瞭に聞こえることもあります。ただ、音楽のベースとしての役割は大きく、全体のリズムを方向付ける大事な位置づけにもあります。

コントラバスで演奏する曲の種類、位置づけ

コントラバスはクラシック音楽の中ではオーケストラの中で低音やリズムの役割を担うことが多いですが、中にはヒンデミットのコントラバス・ソナタや、サン・サーンスの「動物の謝肉祭」の「象」など、独奏するケースもあります。
また、コントラバスはジャズやポピュラー音楽においても重要な役割を占めています。

以上、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの共通点とそれぞれの特徴についてみてきました。皆さまはどの楽器に興味を持たれましたか?