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ボカロPになりたいなら先ずはここから。努力次第でボカロPへの道は開ける!

はじめまして。私は学生時代よりバンド活動を経て、ボーカロイドでの楽曲制作に活動の場を移した経験があります。
ボーカロイドでの楽曲はiTunes等、音楽配信ストアにて販売し、幸いなことにマネタイズにも成功しました。
本記事については、今まで全く音楽の経験が無い方でもボーカロイドプロデューサーになれるよう、基礎の基礎から手順をお話しできればと考えておりますので、これからボーカロイドに挑戦する方の一助になれば幸いです。

ボカロPになりたいなら先ずはここから!

【ボーカロイドを始めるに当たっての心構え】

まず、全く音楽制作の経験が無い方に向けて、ボーカロイドで楽曲制作をするために必要な心構えを綴ります。
ボーカロイドで楽曲制作をするために絶対に必要なもの・・・それは・・・

誰かに伝えたいメッセージがあること

です。
実際私がボーカロイドで楽曲制作をする際、数週間や数ヶ月に分けて作業を進める、ということはほとんどありません。
まとまった時間を作って(丸一日、場合によっては数日徹夜して)、一気に楽曲制作を進めます。
肉体的にも精神的にも結構ハードです・・・。
そういった環境下において、モチベーションを維持するためにも、ブレない作品を作り上げるためにも「伝えたいメッセージ」というのが、自分を支えてくれる大きなファクターになります。
どんなメッセージでも構いません、片想いの相手に向けた愛の言葉でも構いませんし、理不尽な世の中に対する批判でも構いません。
いずれにせよ、ボーカロイドを通じて誰かに届けたいメッセージを持って、楽曲制作に取りかかっていただければと思います。

【用意するもの】

さて、以上のような心構えができたら、楽曲制作に必要な環境を用意しましょう。
まず、最低限必要なものは下記3つになります。

  • パソコン
  • DAW(Digital Audio Workstation)
  • ソフトボーカロイドソフト

これだけあれば、最低限ボーカロイドで楽曲を作る環境はできます。
また、すでに楽曲制作や演奏の経験がある方は追加で下記が用意できると、よりスムーズに楽曲制作を進めることができます。

  • Audio Interface
  • キーボード・シンセサイザー
  • ご自分の得意な楽器

では、それぞれに簡単に詳細を記載します。

①パソコン

これは、WindowsでもMacでもどちらでも構いません。
楽曲制作などアートの分野においてはMacの方が何となくいい、というイメージをお持ちの方も多いかも知れませんが、少なくともボーカロイド楽曲の制作においてはOSによる両者の違いは全く感じません。
むしろWindowsの方が環境が揃っている場合もあります。
私の場合、最初のボーカロイドとして、GUMIを使いたかったのですが、当時Macに対応しているGUMIが発売されておらず、泣く泣く断念した、という経験があります・・・。
強いてパソコン選びのポイントがあるとすれば、同じスペックであればデスクトップよりはノートPCの方がいいと思います。
というのも、録音の際にレンタルスタジオ等を借りて作業する場合などもあるので、持ち運びの利便性、という観点からノートPCをお勧めします。

②DAW(Digital Audio Workstation)ソフト

耳慣れない単語かも知れませんが、パソコン上で楽曲制作をする(DTMといいます)上での作業環境のソフトウェアだと思ってください。
DAWソフトの中にはギター、ピアノ、ドラムなどなど、様々な音源が用意されていて、それを譜面にマッピングしていきながら、楽曲を完成させていきます。
DAWソフトには無償・有償含め様々なものがあります。
AbletonLive、LogicProX、ProToolsなどなど数えればキリがありませんが、私はStudioOneというソフトを使用しています。
他のソフトを試してみたこともありますが、ハッキリ言って「大差はないです」。
ですので、いくつか無償版をインストールしてみて、一番自分にしっくり来たものを採用する、という形で構わないと思います。
また、有償版にするのか、無償版にするのか、という点についてですが、2019年4月現在は無償版もかなり機能が充実してきており、有償版との違いは登録できるトラック数の差であったり、初期登録されている音源の差、程度のものとなっているのが実情です。
よって、初めてボーカロイドで楽曲制作をする、という意味においては、無償版で全く問題ない、というのが私の考えです。
そして、徐々に楽曲制作に慣れてきて、無償版のスペックで事足りなくなったら有償版を購入する、というアプローチで全く問題ないと思います。

③ボーカロイドソフト

さて、これが無いとボーカロイドで曲を作ることはできません。
なので、最重要な項目なのですが、ボーカロイドソフトを選ぶ基準はただ1つ。
「自分の好み」
です。
何曲かボーカロイドの楽曲を聴くと、それぞれのボーカロイドの特徴が見えてくると思います。
例えば私の場合は、初音ミクと巡音ルカを使っていて、基本的には前者、柔らかめの曲には後者、という使い分けをしています。
強いて注意する点を挙げるのであれば、対象ボーカロイドが、所持しているPCのOSに対応しているか、という点だけは購入時に確認しておいてください。
とはいえ、今後ボーカロイドプロデューサーとして活躍するあなたの大事なパートナーです。
慎重かつ大胆に選んでいただければと思います。

④Audio Interface

上記③までは最低限必要なものでしたが、ここからはあると便利なものになります。
このAudio Interfaceとは、外部からの音源をDAWの中に取り込むための機器になっています。
例えば基本的にパソコン上で作業はするが、ピアノの音だけは自分で弾いた音を入れたい!とか、ギターだけは自分で弾いた音を入れたい!などという時に必要になります。
実態として、DAWに用意されている音源は、実物の楽器に比べると音がチープなものが大半です。
ですので、特に自分が演奏していた楽器と比較すると、「こんな安っぽいの嫌だ!」となるケースが多々あります。
そういった場合にお手元に自分が普段使っている愛用の楽器があれば、このAudio Interfaceを経由して、PCに取り込むことができます。
こと私の場合においては、ギターの音と、DAW上に無い音については、愛用のエレキギターとシンセサイザーをAudio Interfaceを経由してDAWに取り込んでいます。

⑤キーボード・シンセサイザー

DAWソフトに搭載されている音源は、割と「最低限のものが揃っている」という状況です。
こだわりが特にないのであれば、DAW上の音源でも不足はないのかも知れませんが、編曲作業(後述します)を進めていくうちに、「ここでこんな音が欲しいなー」という欲求が生まれることが多々あります。
それは雪が深々と降り積もる感じ、とか、夏祭りの屋台のにおい、とか、何の楽器なんだかよく分からないけど、この音が欲しい!というイメージに近いものだったりもします。
そういったケースにおいて、基本的にDAW上に初期搭載されている音源ではカバーできないと思っていただいて差し支えないです。
そういう音色が欲しい場合はキーボード、シンセサイザーを用意して、Audio Interfaceを通じてPCに取り込む形になります。
キーボード、シンセサイザーについては、種類もスペックも様々なので、ここで簡単に記載することはできませんが、大体金額と比例して音色が増えると思ってください。
私の場合は、JUNO-Diというキーボードで、確か10万円ぐらいで、2,000種の音色を再現できるものを使っています。

⑥ご自分の得意な楽器

これは上述の通り、DAW上の音源では納得のいかない場合や、自分の音にこだわりたい、という場合にはぜひ愛用の楽器を使ってあげてください。
ただ、注意していただきたいのは、エレキギターやエレキピアノなど、音を電子化するものについては、シールド(ケーブル)を通じて直接Audio Interfaceに繋げることができるのですが、アコースティックギターやグランドピアノ、その他吹奏楽器などは、直接シールドを繋ぐことができないため、マイクを経由してシールド→Audio Interfaceと繋げることになります。
この場合、よほど録音環境の整ったご自宅でない場合は、レンタルスタジオを借りて、そこで録音作業をしてください。
自宅でのマイクを通じた録音だとノイズがたくさん入りますし、何より近所迷惑になってしまいますので。ね。

【作曲のコツ】

さて、ここまでで楽曲制作の環境が用意出来たらいよいよ楽曲制作に入りましょう。

が、しかし。

実は楽曲制作における王道のアプローチというのはありません。
実際私自身、作詞から入ることもありますし、何となく浮かんだメロディーラインを盛って行って完成させたり、ギターのコード進行から作ったり、と、アプローチは様々です。
それらはご自身の「しっくりくるやり方」で始めていただければ、と思います。
ご参考までに私の場合は、ギターのコード進行から入るケースが4割、メロディーラインから入るケースも4割、歌詞から入るケースが2割、ぐらいの感覚です。

このセクションでは、メロディーラインから入るケースのコツやポイントについて書かせていただきます。

メロディーラインは大体の場合、サビから作ることが多いです。
ただ、より正確な表現をするのであれば、サビから「降りてくる」ことが多いです。
そして、非常に厄介なのは、多くのケースにおいて、「よし、曲を作るぞ!」という時ではなく、入浴時や歩いている時に何となく口ずさんでいたメロディが、バシッと自分のイメージにハマるのが多いことです。
いずれにせよ、頭にメロディが浮かんだら、鼻歌で構わないので、すぐにスマホの録音機能や、ボイスメモなどを使って記録しましょう。
実際、1分もその浮かんだ曲から頭が離れると、完全に忘れてしまい、再現するのは非常に難しいです。
従って、浮かんだら「すぐに」インスタントでもいいから記録する、というのがとても大事です。

サビのメロディラインが出来上がったら、その後の工程は2つです。

  1. 曲全体の構成を考える
  2. サビ以外のパートのメロディを作る

①曲全体の構成を考える

俗にAメロとかBメロとかを何回、どんな風に持ってくるか、イントロ・アウトロをどうするか、などを考えるのがこの工程です。
最も王道なのは、
イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→サビ→サビ→アウトロ
という構成ですが、この点においては特に最近の曲は様々な構成があって、正直「お好きなように」としか言えません。
いきなりイントロ無しでサビから始まる曲も多いですし、A、Bメロの繰り返しなどなく、Dメロ、Eメロなどなど、多くのメロディラインを曲の中で一回しか使わないケースも多分にあります。
いずれにせよ、構成は後から変えることも可能なので、ここではあくまで暫定として、大枠を作っておく、と理解していただければ大丈夫です。

②サビ以外のパートのメロディを作る

この部分は最初は結構苦戦するかも知れません。
私の場合、昔はサビと同様に鼻歌から作っていたのですが、出来上がったAメロやBメロが、どうやっても綺麗にサビに繋げていけない、ということが何度もありました。
経験を積むことによって、サビから逆算する形で作る、ということもできるようになるのですが、強いて近道を示すとすれば、サビのコード進行を先に起こしてしまう、という方法です。
そもそもコード進行って何?という方はそこから勉強することになってしまうのですが、私の場合、サビのメロディができたタイミングで、ギターを使ってサビのコード進行を起こしています。
そして、例えば結果として、サビのコード進行がC→G→D→Emというところまでたどり着けると、あとはコード進行ごとにいくつか王道のAメロ、Bメロのコード進行というのが自分の手札としてあるので、あとはそのコードを鳴らしながらAメロ、Bメロのメロディラインを探っています。
ただ、これにはいくつか弊害があって、そもそもコード進行に起こせない、という方では不可能ですし、サビのコード進行+その他王道のコード進行という手札を持ってしまうと、作る曲作る曲似通ってしまう、というデメリットがあります。
従って、最初は大変かも知れませんが、試行錯誤を繰り返しながらサビ以外のメロディラインを作り上げていく、というのが最も良い方法かと思います。
私自身、自分の手札に頼り切ってしまったがゆえに、同じような曲しか作れず悩んだ時期があり、最近はあえて、サビができた後は、真っ白な状態からAメロ、Bメロを作る、という方法を敢えて採用しています。
納期がシビアなプロにでもならない限りは、この方法で全く問題ないと思いますので、気長に、そして大事に他のパートのメロディも紡いでいただければと思います。
そして、ここでも大事なのは「降りてきたら即録音!」です。
チャンスの神様の前髪よりもメロディの神様の前髪は禿げていますので・・・。

【作詞のコツ】

さあ、ここまでで作りたい曲のメロディは大体出来上がったかと思います。曲作りにおいて、ここまででようやく進捗としては20%というところでしょうか。
次は曲に命を吹き込む作詞の工程に移ります。

音楽に対する人のスタンスは様々なので、一概には言えませんが、私は文系出身ということもあり、この作詞の工程を最も大事にしています。
そして、一番大変なのがこの工程です。

楽曲制作初心者の方からアドバイスを求められるのも、作詞についてのことが最も多いのですが、逆に言えばそれはこの工程が、やはり最も難易度が高く、かつ体力も精神力も大量にすり減らすからだと思います。
何度も曲を作っていく中で、「これがベストアンサー」というのは、残念ながら未だに私の中には無いのですが、これだけはタブー、というのは少しずつ見えてきたので、それをこのセクションでは伝えられればと思います。

まず、絶対にやってはいけないこと、それは

「曲の1行目から書き始める」

です。
クオリティに拘らないのであれば、これでも筆はスラスラ進むかも知れません。
しかし、完成したものを見直してみてください。
恐らく素人の雑記帳のように一貫性がなく、その上何を伝えたいのかが全く分からない歌詞になっていると思います。(一部の天才を除いて)
それで構わない、という方はそのまま進んでいただいて構わないと思います。音楽の世界は自由なので、それを一切否定するつもりもありません。
しかしながら、せっかく生まれたメロディ、そして伝えたいメッセージがあるのなら、ベストの歌詞を書きたい!そういう方は続きを読んでいただければと思います。

うまく伝わるかとても不安なのですが、私が歌詞を書くときは、伝えたいメッセージをバックボーンとして、一つの「世界」を頭の中に創ります。
それは街だったり、森だったり、海だったり、中世古代だったり、未来だったり、とシチュエーションは様々ですが、脳内に世界を創ります。
そこにはたくさんの人や動物が生活をしていて、それぞれに個性があり、生活があり、それぞれに主義主張があります。
ゆえに、私は仮に「この曲の中に出てくるこいつはどんなやつなの?」と問われれば、その人格も見た目も、生活水準も趣味も、好きな食べ物も、口癖も、すべて答えられます。
そして、歌詞を書くときにそれを「おぇ」っと吐き出す感じになります。

簡単に書きましたが、この世界を創る、という工程が本当に地獄です。
噴水のようにイメージが溢れてくることもあります。
そんな時はさほど苦労しないのですが、天啓が無く、一から構築する、となった時は、本当にルーズリーフ一枚を目の前に、右手にボールペンを片手に、という体制のまま十何時間が過ぎ、そしてそれが酷い時は1ヶ月近く続いたこともありました。
本当に苦しいです。
でも諦めないでください。
産みの苦しみ、とはよく言いますが、苦しんだ分だけ納得のいく歌詞が返ってきます。

そして、頭の中に「世界」が出来上がったら、そこから先は本当に簡単なことです。
なぜなら、その世界を様々な角度や時間軸で切り取って言葉に落とすだけなので、短ければ30分、長くても2時間ほどで歌詞は書き上がります。
強いて言えば、メロディラインに合わせて単語を選ぶ必要はありますが、それは「好き」というか「愛してる」というかを選択する、というぐらいの具合なので、これまでの苦労を考えれば何てことはありません。
もし余力があれば、サビの同じタイミングで韻を踏む、というのを意識するとより良い歌詞になると思います。
拙い例で恐縮ですが、私の場合、或る曲のサビで1番では「あ痛いや、あ痛いや」、2番では「相対は、大罪だ」、ラストのサビでは「会いたいや、会いたいや」というような具合で韻を踏ませたりしました。

ここまで来たら、メロディラインに乗せて、あなたの相棒のボーカロイドに歌わせてしまいましょう。調声の必要もここでは全くありません。
細かいテクニックは割愛しますが、DAW上でボーカロイドソフトを立ち上げて、譜面に起こすようにメロディラインをソフト上にマッピングした後は、そこに発音を乗せていく作業になります。
そして、再生すると、あなたの作ったメロディに乗せて、あなたの創り上げた世界から落ちてきた言葉を、ミクやルカが歌ってくれます。
この瞬間ほどボーカロイドで作曲をしていて嬉しい瞬間はありません。

【編曲のコツ】

さて、細かいテクニックは割愛したものの、ここまでくるとあなたの歌を、愛したボーカロイドが歌ってくれている状態になっていると思います。
しかしながら、今の状態では恐らくアカペラでボーカロイドの独唱になっていると思いますので、それに彩りを添える、というのがここからの工程になります。

まず考えるのは、どんな楽器の構成で曲を彩るか、です。
王道の4人組バンドの場合、ドラム+ベース+サイドギター+リードギター、というのが構成になりますが、自分の持った曲のイメージに合わせて楽器の構成を考えましょう。
実際、上記の4つの音だけで録音されている曲は、一部のパンクロックを除き、現在はほとんどありません。
事実私自身、初めて作った曲の構成は、ピッコロ+フルート+アコースティックギター+ストリングス(ピッチカート含む3本)+ホルン+コントラバス、というドラムもベースも使わない、という奇妙な編曲でした。

構成する楽器が決まったらそれぞれのパートを作っていくわけですが、基本的にはリズムパターン→ベースライン→サイドギター→その他、という順番で進めます。
リズムパターンについては、メロディラインができた時点で概ねイメージはできていると思います。
あとはそのイメージを実際のDAWの上にマッピングしていく作業になり、大体4小節作ってしまえば、あとはほとんどコピペ+微修正で終わります。(ドラマーの方からは苦情が来そうですが・・・)
ドラムの基本的な構成は低い順にベースドラム、タム、スネア、ハット、シンバルとなっていますが、バンドの経験が無い方はイメージが湧きづらいと思います。
なので!好きにリズムパターンは鳴らしていいと私は思っています。
実際、1人じゃ絶対に叩けないリズムパターンを私も作っていますし、今や時の人となった米津玄師さんも、ボカロP時代は腕が何本あるか分からないリズムパターンで曲を作っていたりします。
いずれにせよ、メロディラインを最大限に活かすリズムパターンを模索しながら、DAWにマッピングしていただければと思います。

続いてはベースラインを作る作業になります。
これは低音でメインのメロディラインを彩るメロディを作ることになるのですが、コード進行に関する知識のある方はさほど苦労することは無いと思います。
コードをなぞりながら、好みのベースラインのメロディを作るだけなので。
逆にコード進行に関する知識の無い方は結構苦労する作業かも知れません。
ちなみにそれはこの先サイドギターやその他の楽器を入れていく上でもディスアドバンテージになるので、コード進行に関する知識はあるに越したことはありません。
それでもなお!超簡単にベースラインを作るのであれば、四分音符、ないしは八分音符で、同タイミングにあるメロディラインの2オクターブ下の音をなぞってください。
それで終わりです。

とはいえ、最近は裏メロのような立ち位置でベースラインを鳴らしているアーティストがたくさんいて、私自身あえてベースラインだけを聴くケースも非常に増えています。
(特に好きなのが[Alexandros]のベース)
ですので、余力のある方はベースラインのためのメロディを作ることにチャレンジしていただければと思います。
小難しいコードに対する理論の知識はなくても、鳴らしてみて気持ち良くハマったら、それはベースラインのメロディとして正解です。

さてさてまだまだ編曲の作業は続くわけですが、ここでちょっと閑話休題。

私はバンドとして活動していた当時、ギターボーカルを担当していました。
その時の経験から、結果として現在もボーカロイドの曲を作る時は、サイドギター→メロディライン→ドラム→ベース・・・という手順で、ほとんどの曲を作っています。
それぞれ音楽における経験は様々で、昔ちょっとピアノをやっていた、とか、バンドでベースをやっていた、とかその経験によってやり易い作曲のアプローチは異なると思っています。
ですので、私は今回、教科書的にボーカロイドの曲を作り上げる手順を書かせていただいていますが、ぶっちゃけると、やり易いように、好きなように作ればいいと思っています。
そのくらい音楽の世界は自由です。
ゆえに答えはない、だからこそ否定もできない。
動画サイトなどのコメントを見ていると、評論家ぶりに楽曲を否定している意見を目にすることもありますが、なんじゃこりゃ?と思います。
自由ゆえに秩序無き世界。
ゆえに誰も否定する権利を持たない世界。
それが音楽の世界だと思ってます。私は。

本題に戻ります。

ここからはサイドギターやその他の音色を重ねていきます。

サイドギターについては、ピアノの和音でも代用可能で、楽曲の音の高さを上、中、下に分けた場合「中」の部分を埋める音色になります。
この音色を乗せなくても良いのですが、その場合何となく真ん中が抜けている、という少し物足りない編曲になってしまいます。
楽曲のコード進行が分かっている方は、その通りにギターをかき鳴らしたり、ピアノで和音を鳴らして録音すれば良いので、さほど苦労することはないのですが、前述のとおりコード進行に対する知識の無い方は、やはりこの工程でも非常に苦労すると思います・・・。
結局その場合は、メインメロディを鳴らしながら気持ちの良い和音を探していくことにならざるを得ません。
試行錯誤を繰り返しながら和音を探すのは骨が折れるかと思いますが、強いてコツがあるとすれば、下記の3種類のいずれかの和音を鳴らしてみて、しっくりこなかったら、1音ずつ上下にスライドしていくと比較的早く「ハマる」和音にたどり着けるかも知れません。
①ド・ミ・ソ
②ド・ファ・ラ
③シ・レ・ソ
なお、メインメロディにマッチした和音さえ見つけてしまえば、この後のその他の音色を乗せる際には、その和音を単音に分解すれば自動的にきれいな音色が作れるので、大変ではありますが、メインメロディに合う和音(=コード進行)を、この時点で作ってしまうに越したことはありません。

さて、これで、メインメロディ、リズムパターン、ベースライン、和音(サイドギター・ピアノ)が揃いました。
ここまでくれば楽曲完成まではあと一息です。

現時点でも聴けるレベルの音源にはなっているかと思いますが、恐らく平坦で物足りないものになっていると思うので、ここからはそこに彩りを添えて、楽曲の盛り上がりに山谷をつけていきます。
単純にいろんな音を重ねるほどその部分は盛り上がりますし、音の数を少なくすれば静かになります。
この節の冒頭で決めた楽器を重ねて、楽曲の盛り上がりのコントロールをしていただければと思います。
注意していただきたいのは、過剰に音を重ねてしまうことです。
私自身、楽曲制作を始めた当初は、その音源の多さに感動して、ひたすらに音色を重ねて楽曲を作っていました。
しかしながら、それをやってしまうと、音の洪水のようになってしまい、一番伝えたいメインメロディが沈んでしまうという現象に直面しました。
その後何曲か作っていくにつれて、「音色の引き算」というのを徐々に覚えていきました。
最初は、ご自分の選んだ楽器を好きなように重ねていただいて構わないと思いますが、一通り録音が終わった後は、一度通して聴いてみて、ぜひ音色の引き算を意識していただければと思います。
それによって楽曲がより鮮やかに波打つようになり、一番伝えたいサビのメロディや歌詞が聴き取りやすくなると思います。
場合によっては、ドラムとボーカルだけにして、極端に楽曲を静かにさせ、そのあとラストの一番盛り上がるサビに一気に持っていく、という手法は私も良く使っています。

【ミックスのやり方】

やっとメインメロディに対する編曲が終わり、一息つけましたね。
しかしながら、ボーカロイドPとして、「お金をいただく」曲に仕上げるのであれば、本節のミックスという工程が実は最重要工程だったりします。
このミックスという工程は非常に奥が深く、ミックスだけに特化し、それを生業とされている方もいるほどです。
正直、ミックスについて詳しく書き始めるととても今回の文量には収まらないので、ここでは本当に本当に最低限の作業だけを記述させていただきます。

ミックスで最低限やっていただきたいのは以下の2つです。

  1. 各音色のボリュームの調整
  2. パンを使った音の発生場所の振り分け

①各音色のボリュームの調整

現時点では、メインメロディもドラムもギターもほぼ同じ音量で鳴っていて、場合によってはメインメロディが沈んでしまっている場合もあるかと思います。
各DAWソフトには、トラックごとにボリュームを調整できるメニューがあるので、そちらを使って各トラックの音量を調節してください。
その際ご注意いただきたいのが、クリッピングと呼ばれる音割れです。
大体のソフトにおいて、クリッピングに対しては注意喚起を示すアラートが上がるので見逃すことはないかと思いますが、全体の音量が大きすぎるケースは置いておくとして、ある特定のトラックが音割れを起こしてしまっていることがあります。
その場合はクリッピングを起こしているトラックを特定して、そのトラックのボリュームをクリッピングを起こさないところまで下げましょう。
また、ボリュームの調整については複数のヘッドフォンやイヤフォンを使って行うことを推奨します。
一度世の中に出した楽曲は、誰がどのような環境・デバイスで聴くかが分からないので、理想的には1,000円程度の安いイヤフォンと数万円のヘッドフォンの両方で聴いて、変なボリューム出っ張り、引っ込みがないか、を確認していただきたいのですが、最低限安いイヤフォンでの確認は行って、低音のボリュームが小さくなりすぎないようにご注意いただければと思います。

②パンを使った音の発生場所の振り分け

各音色の発生場所、バンドで言うところの立ち位置を設定するのがここで行う作業になります。
自由に左右に振っていただいて構いませんが、ドラムとメインメロディは中央に置いたまま変えない、というのはどんな楽曲でも共通だと思います。
私の場合は、ベースとリードギターは下手(左側)、サイドギターとキーボードは上手(右側)に振るようにしています。
それは、バンドでの立ち位置が上記のようになっていたからです。
ここで注意していただきたいのは、左右に音色を振ることで、楽曲に空間的な広がりができるため、再度ボリュームの調整が必要になることです。
左右に振った上で再度通して聴いていただき、必要があれば各トラックのボリュームを再調整してください。

以上が「最低限の」ミックス作業になります。
私の場合、この後エコライザーとコンプレッサーというツールを使って楽曲全体のバランスを調整するとともに、調声と呼ばれるボーカロイドの発声の仕方を直したりするのですが、今回は文面の都合上割愛させていただきたいと思います。
エコライザー、コンプレッサーだけでも1つの記事になりますし、調声だけでも1つの記事になってしまうほど奥の深い作業になります。
その上、語弊を恐れずに言うのであれば、上記の作業はかなり自己満足の毛色が強く、一般の方が聴く分には割愛しても構わない工程かな、と思ったのが記事として割愛した理由となります。

【プロモーション】

これで一通りの楽曲制作が完了したことになります。
あとはこれをどうやって人に聴いてもらうか、ということになりますが、多くのボーカロイドPの方がやられているように、Youtubeやニコニコ動画などの動画サイトにアップロードするのがおススメです。
最初からマネタイズをしたい!という方は、TuneCoreというサービスに登録すれば、iTunesなどの楽曲配信サイトで販売できるようになりますが、仲介手数料がかかるのと、相応のクオリティが求められるため、まずは無料で聴いていただくために、動画サイトを使うのが良いかと。
また、これは個人的な見解ですが、Youtubeよりはニコニコ動画の方が、聴いていただく機会が多いように感じます。
恐らくあまたのボーカロイドPがニコニコ動画を主戦場として育ってきた、というのがその理由かと思いますので、先人たちに敬意を示すとともにニコニコ動画のプラットフォームを使わせていただきましょう。

加えて聴いていただくための機会を増やすためのプロモーション活動も忘れずにやりましょう。
自分がボーカロイドクリエイターであることを周りにも宣言して始めているのでしたら、FacebookやLINEなどのリアルの知り合いを対象に動画のリンクを載せても良いと思いますが、私の場合、周囲にボーカロイドで楽曲制作をしていることは隠していたので、Twitterでプロモーション用のアカウントを作りました。
Twitterの最上部に固定できるツイートに楽曲のリンクを張って、その後はBlogを開設して、記事を書いてはツイート、記事を書いてはツイート、ということを繰り返していました。
本来でしたらもっと積極的なプロモーション方法もあるのだと思いますが、幸い私の場合、半年ほどで数百人程度の方にフォローいただき、フォロワーの増加と比例して動画の再生回数も増加していきました。
そして、3曲ほど無料で動画サイトに載せた後、前述したTuneCoreというサービスから楽曲をリリースしました。

【終わりに】

以上が、素人の方がボーカロイドで楽曲制作を行う手順となります。
もし、1回でも動画サイト上で自分の楽曲が再生されたら、その瞬間、あなたボーカロイドPになったと胸を張っていいと思います。
ぜひその瞬間を夢見て、最初は苦労する部分もたくさんあるかと思いますが、諦めずに楽曲の完成を目指していただければと思います。

また、今回、細かいテクニックの部分については、文量の都合上かなり割愛させていただきました。
ボーカロイドの調声や、エコライザー、コンプレッサーを使ったミックス作業については、前述したようにそれだけで一本の記事になってしまうほど奥の深い世界です。
これらについてもいずれ機会があれば記事に起こせたらと考えています。

いずれにせよ、本記事が一人でも多くの方にとって、ボーカロイドによる楽曲制作の楽しさを知る一助となれば幸いです。
読了いただき、どうもありがとうございました。

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